婦人科受診について

みなさんは、婦人科診察を受けたことがあるでしょうか?

 

よく “婦人科にはなかなか行きづらくて…” というお声を聞きます。
“内診が痛いと聞いた” “デリケートゾーンの診察は恥ずかしい…”
確かにそうですよね。
知らないものには恐怖を感じますし、診察するのが男性医師なら私でも恥ずかしいと感じます。

 

婦人科を受診しなくても、不安もなく気にならないのであれば
受診しないのも選択肢のひとつかと思いますが
(なにがあっても自己責任にはなってしまいますが)

大抵の場合、一人で不安やもやもやを抱えていらっしゃる方が多いように思います。
たとえば、いつもの月経とはちがう時期に不正出血があって
“悪い病気じゃないかしら…” と考えていたり
月経が数か月もこなくて “将来妊娠できなくなってしまうのではないか…”
と不安になっていたり。

 

私は、婦人科で一番大切な診察は<問診>だと思っています。
患者さんからお話しや症状を聞くことで、ある程度病名が想定できます。
内診や経腟エコー検査も有用ですが
恐怖を感じていたり、痛みの強い方に無理に診察することはないので
問診の時に、ぜひ遠慮なく伝えてほしいです。

今悩んでいることを産婦人科医に話すだけでも、心が軽くなって
次の日から症状がなくなってしまうひとも、結構いらっしゃいます

 

あとは “うまく話さなきゃ!” と緊張しておられる患者さんも。
うまく話す必要はないです。
ただ、関係のない症状までさかのぼってお話しになる方も時にいらっしゃいます。
そうすると、限られた診療時間で、ご本人が本当に困っていることを聞き出せないこともあります。

ですので、おすすめは、症状経過を簡潔に紙に書いておいたり
質問事項をメモしておくのはとても良いことだと思います。
不妊にお悩みのかたは、あらかじめ基礎体温を2-3か月程度つけていただけていると
初診でもアドバイスできることが多くなると思います。

 

それから、最後に “恥ずかしい!問題” ですが
産婦人科医は毎日たくさんの方のデリケートゾーンを診察しているので
(それが日常なので)形や毛の量、においなどは全く気にしてはいないです。
極端かもしれませんが、夜歯を磨くのと同じくらい、ありふれたことです。
だから、安心してほしいです。

 

恐怖も恥ずかしさも、一度受診してしまえば
“ああ、こんなものか。” という感想の方がほとんどです。
不安に思っていたことも、専門家に話すことによって心の負担が軽くなります。

ですので、少しでもご自身の体調に不安をお持ちの方がいたら
何歳であっても、いつであっても、気軽に相談にいらしてくださいね。

ぜひシェアしてください!

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Eriko.0
産婦人科専門医であり、主に10代〜50代の年齢によって変化する女性の心と体の悩みの相談・治療に携わる。診療以外にもYouTubeチャンネル『産婦人科医 おいたえりこ』で情報発信を行い、動画内に寄せられたコメントには全て個別に対応している。また、ジャズシンガーとして都内や宇都宮を拠点に精力的に演奏し、そのライブ収益の一部は母子支援団体やボタンティア団体に寄付している。